茅ヶ崎ファミリークリニック日記

茅ヶ崎てっぽう道の町医者の思うこと。

夏のちんくい虫、クラゲ、とくにカツオのエボシに注意。茅ヶ崎ファミリークリニックです。

こんにちは。茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、院長の石井です。

 

当院は台風7号に関わらず、お盆休みに関わらず、毎日開院しております。

 

最近、毎日の診療をしていて気になることがあります。

 

うちのクリニックは、内科・小児科としては珍しく、皮膚科も併診しております。

 

加えてここ茅ヶ崎東海岸は、海に近くて、サーファー文化の色濃い地域です。

 

そのためか、今月に入って、クラゲに刺された患者様と、ちんくい虫に刺された患者様がとても多くご来院いただいております。

 

 

今さらりと申し上げましたが、みなさま、ちんくい虫ってご存知ですか?

 

(シロアリや建材を蝕む陸のちんくい虫もいるようですが、

           ここでは海のちんくいについて解説します。)

 

 

ちんくい虫とは、カニ類ゾエア幼生を正式名称とする海の生物です。ちなみに、「ゾエア」(Zoea)とは、甲殻類、特にカニやエビの幼生の一段階で、卵から孵化した直後の形態を指します。

 

この段階は、成長過程における非常に初期のステージであり、成体とは異なる特徴を持っています。

 

ちんくい虫はおもに海水中、さらには実は淡水中、さらには湿った土壌など、幅広い環境に適応しています。特に海中では、岩や海藻、海底の砂の中に潜んでいることが多いです。 一般的にデトリタス(死んだ有機物)を食べることが多いですが、種類によっては小さな動物や魚の血を吸うものもいます。これが「ちんくい」と呼ばれる由来で、人の皮膚に噛みついて血を吸うことがあるためです。

 

 

「ちんくい虫」は人間の皮膚に付着し、かゆみや炎症を引き起こすことがあるため、特に海水浴を楽しむ人やサーファーにとっては厄介な存在です。

 

 

海のちんくい虫による被害を防ぐためには、以下のような対策が推奨されます。

  • 海水浴後はすぐにシャワーを浴びる: 海水に含まれるちんくい虫を洗い流すために効果的です。
  • 海水浴場での注意: ちんくい虫が多いとされる場所では、長時間海に入らないようにすることが推奨されます。
  • 皮膚の保護: ラッシュガードなど、皮膚を直接守る衣類を着用することも予防に役立ちます。

また、サーフィン中に注意することは、ちんくいに刺されやすいのは、波が割れるピークポジション、インサイドポジション、湾になってるサーフポイントです。

 

さらにサーファーにとって厄介なことは、波の最も高くなる満潮時にやはりちんくいたちも潮の流れに乗って集まりやすく、さらに波が割れる場所や波打ち際にプランクトンが増えるため、ここでちんくいが活発になるため、サーファーの被害が多いことが挙げられます。

 

ちんくい虫に関しては、一般的には夏の後半から秋にかけてですが、地域や時期によってその影響が異なることがあるため、海に行く際には現地の情報を確認することが大切です。

 

また、茅ヶ崎周辺でちんくいに刺されたら、すぐに流水で患部をあらい、ぜったいにこすらずに当院、茅ヶ崎ファミリークリニックを早めに受診してください。ステロイドの外用剤と痒み止めの内服薬を処方させていただきます。

 

  茅ヶ崎のサーファーの皆様、0歳から150歳まで、みんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックをどうぞよろしくお願いいたします。

 

令和6年8月16日

茅ヶ崎ファミリークリニック

 院長 石井 尚

 

茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
https://chiga-fami.clinic/