茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、院長の石井です!
当院では、昨日より車椅子を設置いたしました!!
当院での移動の際には、ぜひご利用ください。
ご希望の方はぜひ当院受付にお申し出ください。
普段移動に不安のない方でも、腹痛がある、フラフラする、足首が痛い..など、なにか症状があるために車椅子をご利用頂く場合もご遠慮なく!!
さて、本日も喘息について考えてみたいと思います。
シリーズ喘息、今年は年内はあと何回できるでしょうか。
院長の私の時間のゆるす範囲で、なるべく分かりやすく解説していきますので、よろしくお願いいたします。
また、こんなことをブログで解説してほしいなどのご要望がありましたら、いつものように診察時にお申し付けください。
22回目の今日は、成人喘息と小児喘息の違いについてリアルに解説していこうと思います。
小児喘息と大人の喘息の違いについて
喘息は小児から大人まで幅広い年齢層で発症しますが、小児喘息と大人の喘息では、発症の原因、症状、治療法などにいくつかの重要な違いがあります。本日のちがファミブログでは、この点について解説していきます。
1. 原因
小児喘息の特徴
アレルギーとの関連性: 小児喘息の多くは、アレルギーが原因となっています。花粉、ダニ、ペットの毛、カビなどのアレルゲンが引き金になることが一般的です。
遺伝的要因: 家族に喘息やアレルギー性疾患(アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎など)がある場合、小児喘息のリスクが高まります。
感染症の影響: 幼少期に風邪やRSウイルスなどの呼吸器感染症にかかることが、喘息発症のきっかけとなることがあります。
大人の喘息の特徴
非アレルギー型喘息の増加: 大人では、アレルギーとは関係ないタイプの喘息も多く見られます。これは職業性喘息や薬剤誘発性喘息(アスピリン喘息など)が含まれます。
環境要因: 喫煙、大気汚染、化学物質への曝露などが成人喘息のリスクを高めます。
ホルモン変化: 女性では、妊娠や更年期によるホルモンの変化が喘息の引き金となることがあります。
2. 症状
小児喘息
症状の軽重の変動: 小児喘息では、症状が季節や体調によって大きく変動することが多いです。例えば、花粉の多い季節や風邪を引いたときに症状が悪化します。
運動誘発喘息: 運動後に息苦しさや咳が現れることが特徴的です。
成長による改善: 小児喘息の多くは成長とともに自然に改善する場合があります。ただし、完全に治癒するとは限りません。
大人の喘息
慢性化: 大人の喘息は小児喘息と比べて慢性化しやすく、症状が長期間持続する傾向があります。
重症化のリスク: 成人発症喘息は、重症化しやすいと言われています。特に適切な治療を受けない場合、症状が悪化して生活の質を著しく低下させることがあります。
夜間の症状: 夜間に咳や息苦しさが悪化しやすいのも、大人の喘息の特徴の一つです。
3. 診断と治療
小児喘息
診断: 小児では気道の狭窄を直接測定するのが難しいため、症状の経過や家族歴、アレルギー検査などを総合的に判断して診断します。
治療:
軽症の場合は短時間作用型気管支拡張薬(SABA)の使用が一般的です。
長期管理には吸入ステロイド薬(ICS)が用いられることが多いです。
アレルゲンの除去や環境改善も重要です。
成人喘息
診断: 成人ではスパイロメトリー(呼吸機能検査)が一般的で、気道の可逆性を確認します。また、外来ではICSなどを処方する前に、アレルギー検査や胸部X線検査で他の疾患を除外することが重要です。
治療:
小児と同様にICSが治療の中心ですが、重症の場合は長時間作用型β2刺激薬(LABA)や抗体療法(抗IL-5抗体など)が用いられることがあります。
非アレルギー型喘息の場合、誘因(例えばアスピリンや化学物質)を特定し、それを避けることが重要です。
まとめ
小児喘息と大人の喘息は、発症の原因や症状、治療法に多くの違いがあるものの、どちらも適切な管理が重要です。小児喘息では家族の支援が鍵となり、大人の喘息では自己管理が重要な役割を果たします。どちらの場合も、早期診断と継続的な治療によって症状をコントロールし、生活の質を向上させることが可能です。心配なことがあればお気軽に当院までご相談ください。
0歳から150歳まで、予約なしでもみんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックです。お気軽にどうぞ。
令和6年 12月 22日
茅ヶ崎ファミリークリニック
院長 石井 尚
茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
https://chiga-fami.clinic/