今回も、糖尿病治療の最前線から注目の話題をお届けします。
アメリカの有名な医学雑誌「New England Journal of Medicine(NEJM)」で、2025年3月に発表された論文に、世界の糖尿病関係者の耳目が集まっています。
この研究では、2型糖尿病の患者さんに対して「インスリン自動投与システム(人工膵臓)」を使うと、血糖コントロールが良くなるのかを調べました。
インスリン自動投与システムって?
いわゆる「人工膵臓」と呼ばれる機械です。
体につける小型のセンサーが血糖値をリアルタイムで測り、そのデータをもとにポンプが自動でインスリンを体に注入してくれます。
つまり、人の代わりに「膵臓」のような働きをしてくれる機械です。
研究の内容と結果は?
•2型糖尿病の患者さん 110人 を対象に、2つのグループに分けました。
•一方は 自動インスリン投与システム を使用
•もう一方は 従来のインスリン注射 を使って治療
•約4か月間、治療を続けて比較しました。
その結果、
自動システムを使ったグループの方が、明らかに血糖コントロールが良くなった
特に「夜間の低血糖」が減り、安全性も高かった
つまり、手動の注射よりも、機械による自動管理の方が、正確で安定した治療ができたということです。
どんな人に向いているの?
この研究では、すでにインスリン治療をしている2型糖尿病の方が対象でした。
したがって、「内服薬だけでは血糖がコントロールできない方」や「注射の回数が多くて大変」という方にとっては、今後この技術が大きな助けになるかもしれません。
今すぐ使えるの?
現在、日本ではこのようなシステムはまだ一部の病院や研究機関での使用にとどまっています。
しかし、アメリカではすでに一部承認されており、今後数年以内に日本でも普及が期待されています。
まとめ
インスリン自動投与システムは、まるで「人工の膵臓」
2型糖尿病の方の血糖コントロールが改善
今後、日本でも普及が進めば、治療がより楽に・安全に!
糖尿病治療はどんどん進化しています。
「自分に合った治療ってなんだろう?」とお悩みの方は、ぜひ当院までお気軽にご相談くださいね。
それでは、
0歳から150歳まで、
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茅ヶ崎ファミリークリニックです。
お気軽にどうぞ!!
令和7年5月13日
茅ヶ崎ファミリークリニック
院長 石井 尚
茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
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