当院でも、毎日たくさんのお子さんが発熱で来られています。なかでもインフルエンザは、多くの方が冬に経験する身近な感染症です。しかし実際には、高熱や倦怠感だけでなく、生命に関わる重い合併症を引き起こすことがあります。
先日、某大学病院の救急部で働く僕の友人から聞いた話なのですが、彼の働く病院で最近、まだ小学生になりたてのお子さんがインフルエンザ罹患中の心肺停止で救急搬送され、そのまま亡くなったとのこと。死亡原因はおそらくインフルエンザ心筋炎ではないかと言っておりました。
インフルエンザの恐ろしさを再確認いたしました。
さて、インフルエンザで特に恐ろしいのが、インフルエンザ脳症とインフルエンザ心筋炎です。
今回は、この二つの病気について分かりやすく、なるべくリアルにお伝えします。
インフルエンザ脳症について
インフルエンザ脳症は、発熱してから数時間から一日以内に突然起こる非常に危険な合併症です。健康だった子どもが短時間で急激に悪化することがあり、その怖さは「時間との勝負」である点にあります。主な症状は、けいれん、意識障害、異常行動の三つで、呼びかけに反応しない、幻覚を見る、意味不明な言動をするなど、明らかに普段と違う様子が見られます。
特に恐ろしいのは致死率が高い点で、日本の小児インフルエンザ脳症では約五から一〇パーセントが命を落とすと報告されています。さらに高確率で後遺症が残る場合もあります。脳症後に命を落とさず、後遺症も生じないのは4割程度とも言われます。症状は非常に早く進行し、残念ながら、当院のような一般の診療所で対応できる病気ではありません。少しでも疑わしい症状があれば、すぐに総合病院を受診することが命を守る上で欠かせません。
インフルエンザ心筋炎について
インフルエンザ心筋炎は、ウイルスによって心臓の筋肉に炎症が起こる病気です。年齢に関係なく発症する可能性があります。
胸の痛み、息苦しさ、動悸、強い疲労感、めまいなどの症状が現れることがあります。インフルエンザの症状に加えて、このような変化が見られた場合は注意が必要です。重症化すると心不全や不整脈に進行することがあり、こちらも早期発見が大切です。
ワクチン接種が大切な理由
インフルエンザワクチンは、発症を完全に防ぐものではありませんが、重症化のリスクを下げることが分かっています。脳症や心筋炎のような重い合併症の予防にも効果が期待できるため、毎年の接種が勧められています。
特に子ども、高齢の方、持病をお持ちの方、妊娠中の方は重症化しやすいため、早めの接種が安心です。

発熱時の早期受診と初期治療の重要性
インフルエンザは、発症から早い段階で治療を開始することで症状の軽減が期待できます。急な高熱や強い倦怠感がある場合は、我慢せず早めに受診してください。
また脳症や心筋炎の初期症状を見逃さないためにも、普段と様子が違うと感じた場合は早めに医療機関にご相談ください。
まとめ
インフルエンザは決して軽い病気ではなく、まれに脳や心臓に重い影響を及ぼすことがあります。
ワクチン接種と早期受診によって重症化のリスクを大きく減らすことができます。
今年の冬も予防と早めの対応を心がけて、安心してお過ごしください。
当院は発熱の患者様は予約なしでも、お一人残らず必ず診ています。
インフルエンザ・ワクチンは経鼻も注射もいつでも用意しています。
0歳から150歳まで、
予約なしでもみんなが笑顔になる、
茅ヶ崎ファミリークリニックです。
お気軽にどうぞ。
令和7年 12月4日
茅ヶ崎ファミリークリニック
院長 石井 尚
茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
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