こんにちは!
茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、副院長の酒井です!
「夕方になると足がパンパンにむくむんです」
「朝起きたら顔が腫れぼったくて……」
「靴下の跡がいつまでも消えなくて」
診察室で、こんなお声を本当によく耳にします。
むくみ――医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼びます――は、多くの方が日常的に感じている症状です。
「年だから仕方ない」「立ち仕事だから当たり前」と、つい放っておきがちですよね。
ですが、むくみは時に、体からの大切なサインであることもあります。
今回は、茅ヶ崎ファミリークリニックの診療現場でもよくご相談を受ける「むくみ」について、分かりやすくお話ししていきます。

そもそも「むくみ」とは何でしょう?
私たちの体は、約60%が水分でできています。
その水分は、血管の中、細胞の中、そして細胞と細胞のすき間(間質)に、ちょうどよいバランスで分配されています。
このバランスが崩れて、間質に水分が溜まりすぎてしまった状態――それが「むくみ」です。
具体的には
• 血管の中の水分が、染み出しやすくなる
• 染み出した水分が、戻りにくくなる
• リンパの流れが滞り、回収が追いつかない
といった原因で起こります。
足を指で押してへこんだまま戻らない、靴下の跡がくっきり残る――これが典型的なむくみのサインです。
生活習慣で起こる「よくあるむくみ」
多くのむくみは、日々の生活習慣が原因です。
代表的な要因は
• 長時間の立ち仕事・座り仕事(足の血流が滞る)
• 塩分のとりすぎ(体が水分を抱え込む)
• 運動不足(ふくらはぎの「ポンプ」が働かない)
• 冷え(血流とリンパの流れが悪くなる)
• お酒の飲みすぎ(血管から水分が漏れやすくなる)
• 睡眠不足・疲労
• 女性の月経周期(ホルモンの影響)
このタイプのむくみは、夕方に強くなり、一晩寝ると朝には軽くなっている――というのが特徴です。
多くの場合、生活習慣を整えることで改善していきます。
見逃したくない「病気が隠れているむくみ」
ですが――。
むくみの中には、内臓の病気がサインとして現れているものがあります。
これは、「いつものむくみ」と決めつけずに、きちんと評価することが大切です。
注意したい代表的な病気は
• 心臓の病気(心不全など):心臓のポンプ力が落ちて、全身に水分がたまる
• 腎臓の病気:水分や塩分を排出する力が落ちる
• 肝臓の病気:たんぱく質(アルブミン)が作れなくなり、血管内に水分を保てない
• 甲状腺機能の低下:代謝が落ちて、独特の「押しても戻る」むくみが出る
• 下肢静脈瘤・深部静脈血栓症:足の血液が心臓に戻りにくくなる
• 薬の副作用:一部の降圧薬・痛み止め・ホルモン剤などで起こることがある
特に糖尿病や高血圧をお持ちの方は、腎臓や心臓への負担からむくみが出やすくなります。
「最近、なんとなくむくむ」――そのサインが、生活習慣病の進行を知らせてくれている、ということもあるのです。
こんなむくみは早めに受診を
すべてのむくみが心配というわけではありません。
ただ、次のようなむくみは、できるだけ早めにご相談ください。
• 急に出てきた、ひどくなってきた
• 片足だけがむくんでいる(深部静脈血栓症の可能性)
• 息切れ、動悸、横になると苦しいを伴う(心不全の可能性)
• 顔やまぶたのむくみが目立つ(腎臓・甲状腺の可能性)
• 朝になっても引かない、むしろ強くなる
• 体重が短期間に増えた(体内に水分がたまっているサイン)
• 尿の量や色がいつもと違う
• 痛みや赤み、熱感を伴う
特に「片足だけ」「急に」「息切れを伴う」――この3つは、見逃したくないサインです。
今日からできるセルフケア
生活習慣によるむくみは、毎日の小さな工夫で和らげていくことができます。
無理なく続けられる範囲で、試してみてください。
• 一日のなかで意識して足を動かす(つま先立ち、足首回し)
• 長時間同じ姿勢を続けない(1時間に一度は立ち上がる)
• 寝るときは足を少し高くする(クッションを足元に)
• お風呂にゆっくり浸かる(シャワーだけで済まさない)
• 塩分を意識して減らす(汁物は1日1杯まで、など)
• 水分はしっかりとる(むくむからと我慢するのは逆効果)
• カリウムを含む食品をとる(野菜、果物、海藻、豆類)
• ふくらはぎを意識的に動かす(ウォーキングが理想)
• 弾性ストッキングを上手に使う
大切なのは「一気に頑張ること」ではなく、「無理なく続けること」です。
茅ヶ崎ファミリークリニックでできること
当院では、むくみを「ただの症状」として終わらせず、その背景にある全身の状態を一緒に見ていきます。
具体的には
• 丁寧な問診(いつから、どこが、どんなとき、ほかの症状はないか)
• 血液検査(腎臓・肝臓・甲状腺・心臓のマーカー、栄養状態)
• 尿検査
• 心電図・胸部レントゲン
• 必要に応じて超音波検査(心臓・腹部・下肢血管)
「内科のかかりつけ医」として全身を診る視点で、必要な検査を見極め、もし専門医療が必要であれば、適切な医療機関へ橋渡しをしていきます。
「ちょっと足がむくむだけで受診していいのかな……」と迷われる方も多いのですが、むくみは体からの大切なメッセージです。
気になったら、遠慮なくご相談ください。予約なしでも構いません。
茅ヶ崎ファミリークリニックからのお願い
1. 「いつものむくみ」と決めつけないでください
特に「片足だけ」「急に出た」「息切れを伴う」場合は、早めの受診をお願いします。
2. 体重をときどき測ってみてください
短期間で2〜3kg以上増えていたら、水分がたまっているサインかもしれません。
3. セルフケアと受診は「どちらか」ではなく「両方」です
日常のケアを続けながら、心配なときは医療機関で評価する。この組み合わせが大切です。
まとめ
むくみは、誰にでも起こりうる身近な症状です。
• 多くは生活習慣によるもので、日々のケアで改善できる
• けれども、内臓の病気が隠れていることもある
• 「片足だけ」「急に」「息切れを伴う」は要注意のサイン
• セルフケアと受診を上手に組み合わせることが大切
「これくらいで受診していいのかな」と思ったときこそ、ぜひお気軽にご相談ください。
早めにわかれば、それだけ穏やかに対応できることが多いのです。
0歳から150歳まで、予約なしでもみんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックです。お気軽にどうぞ。
令和8年5月20日
茅ヶ崎ファミリークリニック
院長 石井 尚
副院長 酒井 和也
茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
https://chiga-fami.clinic/