茅ヶ崎ファミリークリニック日記

茅ヶ崎てっぽう道の町医者の思うこと。

転んでからでは遅い。骨粗鬆症は"測って・知って・治す"時代です

こんにちは!

茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、副院長の酒井です!

 

日々クリニックで患者さんやご家族と向き合っていると、最近こんなご相談がとても増えてきました。

 

「最近、親がよくつまずくようになって……」

「この前、家のなかで転んでしまって」

 

たかが転倒、と思われるかもしれません。ですが――高齢の方にとっての"転ぶ"は、決して軽く見てはいけない出来事です。

 

そして、その転倒の裏側には「骨の弱り」が隠れていることがあります。

今回は、高齢者の転倒の怖さと、だからこそ大切な骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療、そして当院で骨密度を測定できることについて、分かりやすくお話しします。

 



 

なぜ高齢者の転倒は、こんなにも怖いのか?

若い方なら、転んでも「痛いな」で済むことがほとんどです。

ですが、高齢の方の場合、一度の転倒が大きな骨折につながり、その骨折がきっかけで生活が一変してしまうことがあります。

 

特に注意したいのが、次のような骨折です。

• 大腿骨(だいたいこつ)の付け根の骨折 ―― 足の付け根の骨折で、手術や入院が必要になることが多い

• 背骨の圧迫骨折 ―― 知らないうちに背骨がつぶれ、背中が丸くなったり身長が縮んだりする

• 手首の骨折 ―― 転んで手をついた時に起こりやすい

 

こわいのは、骨折そのものだけではありません。

 

骨折で動けない期間が続くと、足腰の筋力が一気に落ちてしまいます。すると、そのまま歩く力が戻らず、寝たきりや介護が必要な状態へとつながってしまうことがあるのです。

 

この「転倒 → 骨折 → 動けない → さらに体が弱る」という連鎖は、フレイル(虚弱)とも深く関わっています。一度の転倒が、その方の"これまでの暮らし"を大きく変えてしまうこともある――これが、私たちが転倒をとても重く受け止めている理由です。

 

転倒の裏に隠れている"骨の弱り" ―― 骨粗鬆症とは?

では、なぜ高齢になると、ちょっと転んだだけで骨が折れてしまうのでしょうか。

 

その大きな原因のひとつが、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)です。

 

骨粗鬆症とは、骨の量(骨密度)が減り、骨の中身がスカスカになって、もろく折れやすくなってしまう状態のことをいいます。

 

やっかいなのは、骨粗鬆症には自覚症状がほとんどない、ということです。

• 痛みもなく、静かに進行する

• 「骨折して、はじめて骨が弱っていたと分かった」というケースが多い

• 特に閉経後の女性は、骨量が減りやすい

 

つまり、転倒して骨折してから「実は骨粗鬆症でした」と気づくのでは、順番が逆なのです。本当は、転んで折れてしまう"前"に、骨の状態を知っておくことがとても大切です。

 

骨粗鬆症は「測れて・治せる」病気です

ここで、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。

 

骨粗鬆症は、「歳だから仕方がない」と諦めるものではありません。きちんと向き合えば、測ることができ、そして治療していく病気です。

 

治療といっても、特別なことばかりではありません。その方の状態に合わせて、こうした柱を組み合わせていきます。

 

• お薬 ―― 骨が壊れるのを抑える薬や、骨を作るのを助ける薬などがあります

• 栄養 ―― カルシウムやビタミンD、たんぱく質をしっかり摂る

• 運動 ―― 無理のない範囲で体を動かし、骨と筋力を保つ

• 転倒予防 ―― 家の中の段差や滑りやすい場所を見直す

 

適切に治療を続けることで、骨折のリスクを下げていくことが期待できます。

 

逆に、骨が弱ったまま放っておくと、最初の骨折のあとに、次の骨折が起こりやすくなることも知られています。だからこそ、早めに自分の骨の状態を知り、必要なら治療を始めることが、何よりの転倒・骨折対策になるのです。

 

当院で骨密度を測定できます

「治療が大切なのは分かったけれど、まず自分の骨が今どんな状態なのか、知りたい」

 

そんな方のために、茅ヶ崎ファミリークリニックでは骨密度の測定を行っています。

 

当院で行っているのは、超音波を使った測定です。かかとなどに超音波をあてて、骨の状態を調べる方法で、こんな特徴があります。

• 痛みがない

• 短時間で終わる

• 放射線を使わない検査なので、体への負担が少ない

 

「測定」と聞くと身構えてしまう方もいらっしゃいますが、ご安心ください。気軽に受けていただける検査です。

 

特に、こんな方には一度測ってみることをおすすめします。

• 65歳以上の方

• 閉経を迎えた女性の方

• 最近、身長が縮んだ・背中が丸くなったと感じる方

• 軽く転んだだけで骨折したことがある方

• ご家族に骨粗鬆症や大腿骨骨折をした方がいる方

 

※測定の結果によっては、より詳しい検査をおすすめしたり、治療についてご相談したりすることもあります。まずは「今の自分の骨を知る」ことから始めてみましょう。

 

茅ヶ崎ファミリークリニックからのお願い

1. 「転んでから」ではなく「転ぶ前」にご相談ください
骨粗鬆症は症状が出にくい病気です。何も困っていない今こそ、骨の状態を知る絶好のタイミングです。

 

2. ご家族の"気づき"も大切にしてください
「最近よくつまずく」「背中が丸くなってきた」――ご本人より、一緒に暮らすご家族のほうが先に気づくこともあります。気になったら、ぜひ一緒にご相談ください。

 

3. 家の中の転びやすい場所を見直しましょう
段差、滑りやすい床、暗い廊下、コード類など。ちょっとした工夫が、大きな骨折を防ぐことにつながります。

 

まとめ

高齢の方にとって、転倒は決して"たかが転倒"ではありません。

• 一度の転倒・骨折が、寝たきりや介護のきっかけになることがある

• その背景には、自覚症状の乏しい骨粗鬆症が隠れていることが多い

• 骨粗鬆症は「測れて・治せる」病気で、早めの対策が転倒・骨折予防につながる

• 当院では、痛みがなく短時間で終わる超音波での骨密度測定ができる

 

「歳だから」と諦めず、まずはご自分の骨の状態を知ることから始めてみませんか。

 


気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。皆さんが、いつまでも自分の足で歩ける毎日を、私たちは一緒に支えていきます。

0歳から150歳まで、予約なしでもみんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックです。お気軽にどうぞ。

 

令和 8年 5月 22日

茅ヶ崎ファミリークリニック

 副院長 酒井 和也

 

茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
https://chiga-fami.clinic/