茅ヶ崎ファミリークリニック日記

茅ヶ崎てっぽう道の町医者の思うこと。

健診で尿酸値が高いと言われたら――痛風になる前に知っておきたいこと

こんにちは!

茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、副院長の酒井です!

 

健康診断の結果票を見て、「尿酸値が高いですね」と書かれていてドキッとした――そんな経験はありませんか。

 

当院でも、毎年この季節になると「尿酸値が高いと言われたんですけど、どうしたらいいですか?」というご相談がぐっと増えます。

 

「痛風は痛いって聞くから怖い」「でも今のところどこも痛くないし……」と、様子を見ていいのか受診すべきか、迷っている方がとても多い項目です。

 

今回は、健診で尿酸値が高いと言われたときに知っておいてほしいことを、痛風になる前の段階から分かりやすくお話しします。

 

 

 

 

そもそも尿酸値とは?高いとどうなるの?

尿酸(にょうさん)は、体の中で「プリン体」という物質が分解されるときにできる、いわば"燃えカス"のようなものです。

 

本来は尿などと一緒に体の外へ排出されますが、作られる量が多すぎたり、うまく出せなかったりすると、血液の中にたまっていきます。

 

この血液中の尿酸が一定の濃度を超えた状態を「高尿酸血症(こうにょうさんけっしょう)」と呼びます。

 

一般的には
• 血清尿酸値が 7.0 mg/dL を超えると高尿酸血症

と判断されます(男女共通の目安です)。

 

やっかいなのは、尿酸値が高いだけの段階では、ほとんど自覚症状がないこと。

 

「痛くもかゆくもないから大丈夫」と思っているうちに、体の中では少しずつ尿酸の結晶がたまっていく――これが高尿酸血症の見過ごされやすいところなのです。

 

 

痛風だけじゃない――尿酸値が高い人に潜むリスク

尿酸値が高いと聞いて、多くの方がまず思い浮かべるのが「痛風(つうふう)」だと思います。

 

ある日突然、足の親指の付け根などが赤く腫れて、激しく痛む――"風が吹いても痛い"と言われるあの発作ですね。

 

ただ、尿酸値が高いことで気をつけたいのは、痛風だけではありません。

 

たまった尿酸は、体のあちこちに影響することが分かってきています。

• 腎臓(じんぞう)に負担がかかり、腎機能の低下につながることがある

• 尿路結石(にょうろけっせき)――いわゆる「石」ができやすくなる

• 高血圧や脂質異常症、糖尿病など、ほかの生活習慣病と重なりやすい

 

尿酸値が高い方は、こうしたほかの数値も一緒に高くなっていることが少なくありません。

 

つまり尿酸値は、痛風の入り口であると同時に、生活習慣全体を見直すサインでもあるのです。

 

こんな方は特に注意

尿酸値は、体質や生活習慣によって上がりやすい方がいます。

 

次のような方は、特に気にかけてみてください。

• お酒をよく飲む方(特にビールなどプリン体を多く含むもの)

• 体重が増えてきた、おなか周りが気になる方

• お肉やレバー、魚卵、干物などをよく召し上がる方

• 水分をあまり摂らない方

• ご家族(親や兄弟)に痛風の方がいる方

 

特に男性は、もともと女性より尿酸値が高くなりやすい傾向があります。

 

「お酒も食事も楽しみだから、なかなかやめられない」――そのお気持ちは、私もよく分かります。ですから、いきなり全部やめましょうという話ではありません。次に、無理なくできることをお伝えします。

 

今日からできる生活のこと

尿酸値とのつきあい方は、毎日の積み重ねがとても大切です。

 

まずは、できそうなことから一つずつ始めてみてください。

• お酒はほどほどに――「種類」より「量」を減らすことが大切です

• 水やお茶をこまめに飲む(尿酸を体の外へ流しやすくなります)

• 食べ過ぎ・体重の増えすぎに気をつける

• ウォーキングなど、軽い運動を習慣に(激しすぎる運動は逆効果のことも)

• プリン体の多い食品(レバー・魚卵・干物など)は量を意識する

 

よく「プリン体ゼロのお酒なら大丈夫ですか?」と聞かれますが、アルコールそのものが尿酸値を上げる働きを持っています。プリン体だけでなく、お酒の"量"にも目を向けていただきたいところです。

 

そして、急な体重の落とし方(極端な絶食など)は、かえって尿酸値を上げてしまうことがあります。減量はあくまで無理のないペースで、が基本です。

 

「数値が高い=すぐ薬」ではありません

「尿酸値が高い」と言われると、すぐにお薬が必要なのでは、と心配される方もいらっしゃいます。

 

ですが、尿酸値が高いというだけで、必ずしもすぐにお薬を始めるわけではありません。

 

痛風の発作を起こしたことがあるか、尿酸値がどのくらい高いか、腎臓やほかの病気の状態はどうか――こうした点を総合的にみて、まずは生活習慣の見直しから始めるか、お薬も併せて考えるかを判断していきます。

 

逆に、すでに痛風発作を繰り返している方や、数値がかなり高い方では、合併症を防ぐためにお薬による治療が望ましい場合もあります。

 

大切なのは、ご自身の状態に合わせて方針を決めること。「健診でひっかかったから」と自己判断で市販薬に頼ったり、逆に放置してしまったりせず、一度ご相談いただくのが安心です。

 

茅ヶ崎ファミリークリニックでできること

当院では、尿酸値が気になる方に対して、血液検査で尿酸値はもちろん、腎機能や血糖、コレステロールなど、関連する項目を一緒に確認することができます。

 

そのうえで

• 今の尿酸値が、どのくらい注意が必要なレベルなのか

• 食事やお酒について、どこから手をつければよいか

• お薬が必要な段階かどうか

こうした点を、生活背景もうかがいながら一緒に考えていきます。

 

尿酸値の高い方は、糖尿病や高血圧などほかの生活習慣病をあわせ持っていることも多いため、当院では「尿酸値だけ」ではなく、体全体のバランスをみて関わることを大切にしています。

 

次のような場合は、早めにご相談ください。
• 足の親指の付け根などが、急に赤く腫れて痛む

• 健診で尿酸値が高いと言われたが、どうしたらよいか分からない

• 尿酸値の高い状態が、何年も続いている

 

まとめ

尿酸値は、痛風だけでなく、体からの大切なサインです。

• 自覚症状がなくても、体の中では尿酸がたまっていることがある

• 痛風のほか、腎臓や生活習慣病とも関わっている

• お酒・食事・水分・体重の見直しが、まずできる一歩

• 「高い=すぐ薬」ではなく、状態に合わせて方針を決めることが大切

 

健診で尿酸値を指摘されたことは、決して悪いことばかりではありません。体を見直すよいきっかけと考えていただければと思います。

 

「これくらいで受診していいのかな」とためらわず、気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

0歳から150歳まで、予約なしでもみんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックです。お気軽にどうぞ。

 

令和8年 5月 25日

茅ヶ崎ファミリークリニック

 副院長 酒井 和也

茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
https://chiga-fami.clinic/