こんにちは!
茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、副院長の酒井です!
健康診断の結果が返ってきて、「血圧やや高め」「要経過観察」と書かれていた――。そんな経験はありませんか。
当院でも、毎日たくさんの患者さんとお話ししていると、「健診で引っかかったけど、特に症状もないし、そのままにしている」という方が本当に多いのです。
今回は、なぜ「血圧やや高め」を放置してはいけないのか、その本当の理由について、分かりやすくお話しします。

なぜ高血圧は「気づかない」のか?
高血圧の一番やっかいなところは、ほとんどの場合、自覚症状がないことです。
血圧が少しくらい高くても、痛くもかゆくもありません。だから多くの方が「自分は元気だから大丈夫」と感じてしまいます。
高血圧が「サイレントキラー(静かなる殺し屋)」と呼ばれるのは、まさにこのためです。症状が出ないまま、体の中で静かに進行していくのです。
「症状がない=問題がない」ではない――ここが、健診の血圧異常で一番お伝えしたいポイントです。
放置すると、血管に何が起きているのか?
血圧とは、血液が血管の壁を押す力のことです。
この力が高い状態が長く続くと、血管の壁は常に強い圧力にさらされ続けます。すると、血管はだんだん厚く、硬くなっていきます。これが「動脈硬化(どうみゃくこうか)」です。
水道のホースを想像してみてください。いつも強い水圧がかかっていると、ホースは傷みやすくなりますよね。血管も同じです。
動脈硬化が進むと
• 血管が詰まりやすくなる
• 血管がもろくなって破れやすくなる
• 血液の通り道が狭くなる
こうした変化は、何年もかけてゆっくりと進みます。そして気づいたときには、大きな病気につながっていることがあるのです。
本当に怖いのは「その先の病気」
高血圧そのものが痛みを起こすわけではありません。怖いのは、高血圧が引き金となって起こる、その先の病気です。
高血圧を放置すると、リスクが高まるとされているのが
• 脳卒中(脳梗塞・脳出血)
• 心筋梗塞・狭心症
• 心不全
• 腎臓の機能低下(慢性腎臓病)
• 認知症
どれも、生活の質や命に大きく関わる病気ばかりです。
ある日突然、脳卒中や心筋梗塞という形で表に出てくる。その「ある日」を迎える前に、血圧という"前ぶれ"に気づいておくことが、とても大切なのです。
「健診で高め」と「病気としての高血圧」は別物です
ここで一つ、大事なお話をします。
健診で血圧が高かったからといって、すぐに「高血圧という病気です」と決まるわけではありません。
健診のときは、慣れない場所や緊張で血圧が上がりやすいものです。これを「白衣(はくい)高血圧」と呼ぶこともあります。
そこで大切になるのが、ご自宅で測る「家庭血圧」です。
最新のガイドラインでも、診察室での値だけでなく、家庭での血圧を重視する考え方が推奨されています。朝と夜、落ち着いた状態で測った値が、本当のあなたの血圧に近いのです。
※家庭血圧では、おおむね 130/80 mmHg 以上が続く場合に、注意が必要とされています。
「健診で高かった」を入り口に、まずはご自身の本当の血圧を知ること。これが、放置でも過度な心配でもない、正しい第一歩です。
こんな方は、一度ご相談ください
次のような方は、ぜひ一度、血圧について見直してみてください。
• 健診で「血圧やや高め」「要経過観察」と言われた
• 「要精密検査」「要医療」と書かれていたが受診していない
• 家庭で測ると 130/80 mmHg を超えることがある
• ご家族に高血圧や脳卒中、心臓病の方がいる
• 塩分の多い食事や、お酒・喫煙の習慣がある
一つでも当てはまる方は、決して放置せず、まずはご相談いただければと思います。
茅ヶ崎ファミリークリニックからのお願い
1. 健診結果を引き出しにしまい込まないでください
「異常なし」以外の項目が一つでもあれば、それは体からのお知らせです。結果用紙を持って、お気軽にお越しください。一緒に内容を確認します。
2. ご自宅での血圧測定を習慣にしてください
家庭血圧は、診断にも治療にもとても役立ちます。測り方が分からない方には、当院で丁寧にお伝えします。
3. 「治療=すぐ薬」ではありません
血圧の程度によっては、まず生活習慣の見直しから始めることもあります。お一人おひとりに合わせて、無理のない方法を一緒に考えます。
まとめ
今回お伝えしたかったことを、もう一度整理します。
• 高血圧は症状が出ないまま進む「サイレントキラー」
• 放置すると動脈硬化が進み、脳卒中・心筋梗塞・腎臓病などのリスクが高まる
• 「健診で高め」と「病気としての高血圧」は別。まずは家庭血圧で本当の値を知る
• 早く気づけば、生活習慣の見直しで対応できることも多い
血圧の異常は、早く知れば知るほど、できることが増えます。「やや高め」は、体が早めにくれた大切なサインです。
気になる結果をお持ちの方は、どうぞお気軽にご相談ください。地域のかかりつけ医として、皆さんの健康を一緒に支えていきます。
0歳から150歳まで、予約なしでもみんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックです。お気軽にどうぞ。
令和 8年 6月 15日
茅ヶ崎ファミリークリニック
副院長 酒井 和也
茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
https://chiga-fami.clinic/