こんにちは!
茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、副院長の酒井です!
「最近、ペットボトルのフタが開けにくくなった」
「歩くのが前より遅くなった気がする」
診察室でこうしたお話を伺うことが、実はとても多いのです。
年齢のせいだから仕方ない――そう感じてしまいがちですが、その「ちょっとした衰え」は、防げるものかもしれません。
今回は、近年とても重視されている「フレイル(虚弱)」と、その予防の鍵になる「タンパク質」について、分かりやすくお話しします。

フレイルって、なんですか?
フレイル(虚弱)とは、健康な状態と、介護が必要な状態の――ちょうど"中間"にある段階のことです。
心や体の働きが少しずつ弱ってきてはいるけれど、まだ要介護とまではいかない。そんな時期を指します。
ここで大切なのは、フレイルは「戻れる」段階だということです。
適切に手を打てば、再び元気な状態に近づくことができます。だからこそ、早めに気づくことがとても重要なのです。
こんなサインはありませんか?フレイルのチェック
次のような変化に、心当たりはないでしょうか。
• この半年で、体重が2〜3kg以上減った
• 以前より歩く速度が遅くなった
• ペットボトルや瓶のフタが開けにくい
• なんとなく疲れやすい、だるい日が増えた
• 外出するのがおっくうになってきた
いくつか当てはまる方は、フレイルの入り口にいるのかもしれません。
でも、ここで気づけたなら大丈夫です。今日からできることが、たくさんあります。
なぜ「タンパク質」が鍵になるのか
フレイルの大きな原因のひとつが、筋肉量の低下――サルコペニアと呼ばれる状態です。
筋肉は、私たちの体を支え、動かし、転倒を防いでくれる大切な土台です。
ところが、年齢を重ねると、若い頃と同じように食べていても筋肉は減りやすくなります。
その筋肉の材料になるのが、「タンパク質」です。
お肉、お魚、卵、大豆製品、乳製品――こうした食品に多く含まれています。
「歳をとったら、あっさりしたものを少しでいい」
そう考えて、知らず知らずのうちにタンパク質が不足してしまう方が、実はとても多いのです。
1日にどれくらい摂ればいい?
一般的に、ご高齢の方では体重1kgあたり1.0〜1.2gのタンパク質が目安とされています。
たとえば体重が50kgの方なら、1日およそ50〜60gほどです。
数字だけだとピンとこないので、身近な食品で見てみましょう。タンパク質を約20g摂れる量の目安です。
• 卵 … 約3個
• 鶏むね肉 … 約100g
• 鮭の切り身 … 約1切れ
• 納豆 … 約2〜3パック
• 牛乳 … コップ約3杯
こうして見ると、決して特別な食材を用意する必要はないことが分かります。
毎日の食卓に、もう一品「タンパク質のおかず」を意識して加える。まずはそこからで十分です。
無理なく続けるためのコツ
大切なのは、たくさん食べることよりも「毎日コツコツ続ける」ことです。
• 朝食を抜かない(朝は特にタンパク質が不足しがちです)
• 3食に分けてバランスよく摂る
• 食欲がない時は、牛乳やヨーグルト、豆腐など食べやすいものから
• 体を動かす習慣と組み合わせると、筋肉がつきやすくなります
食べることと、少し体を動かすこと。この2つが揃うと、効果がぐっと高まります。
ただし、持病のある方は要注意です
ここで、ひとつ大切なお願いがあります。
腎臓(じんぞう)の働きが弱っている方は、逆にタンパク質を控えめにしたほうがよい場合があります。
糖尿病や腎臓病で通院されている方は、自己判断で増やしたりせず、必ず主治医にご相談ください。
「自分の場合はどうしたらいいの?」
その答えは、お一人おひとりの体の状態によって変わります。だからこそ、かかりつけ医に気軽に聞いていただきたいのです。
茅ヶ崎ファミリークリニックからのお願い
1. 「歳のせい」で片づけないでください
体重の減少や、力の入りにくさは、体からの大切なサインかもしれません。
2. 食べることを楽しんでください
栄養は「我慢」ではなく「楽しみ」です。好きなものをおいしく食べることが、何よりの予防になります。
3. 迷ったら、まずご相談ください
持病との兼ね合い、食べ方、体重の変化――気になることは何でも、一緒に考えます。
まとめ
フレイルは、誰にでも起こりうる、そして"戻れる"段階です。
• 健康と要介護の中間が「フレイル」
• 早く気づけば、元気な状態に近づける
• 筋肉を守る材料が「タンパク質」
• 毎日コツコツ、もう一品から
• 持病のある方は、必ず主治医に相談を
「食べる」ことは、生きる力そのものです。
しっかり食べて、しっかり動いて、寝たきりを遠ざける。その毎日を、私たちが一緒に支えていきます。
少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
0歳から150歳まで、予約なしでもみんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックです。お気軽にどうぞ。
令和 8年 6月 24日
茅ヶ崎ファミリークリニック
副院長 酒井 和也
茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
https://chiga-fami.clinic/