茅ヶ崎ファミリークリニック日記

茅ヶ崎てっぽう道の町医者の思うこと。

コレステロールのお薬、種類で何が違う?スタチンの強さをやさしく解説

こんにちは!

茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、副院長の酒井です!

 

健康診断の結果を見て、「LDLコレステロールが高いですよ」と言われた経験のある方は、とても多いと思います。

 

当院でも、毎日たくさんの方が健診結果を手に来られます。

 

そして、お薬を始めるときによく聞かれるのが、こんな質問です。

「先生、これって強い薬ですか?」
「弱い薬に変えてもらえませんか?」

 

コレステロールのお薬――特に「スタチン」と呼ばれるお薬には、確かに"強さ"の違いがあります。

 

ですが、その「強い・弱い」が、多くの方が思っているものと少し違うのです。

今回は、コレステロールのお薬は種類で何が違うのか、スタチンの強さとは何なのかを、分かりやすくお話しします。

 



 

そもそも、なぜLDLを下げるの?

まず、なぜコレステロールを下げる必要があるのか――ここを少しだけ。

LDLコレステロールは、よく"悪玉"と呼ばれます。

 

これが血液の中に増えすぎると、血管の壁に少しずつたまっていきます。

そして、血管が硬く、狭くなっていく――これが動脈硬化(どうみゃくこうか)です。

 

動脈硬化が進むと、こんな病気のリスクが高まります。

• 心筋梗塞(しんきんこうそく)

• 狭心症(きょうしんしょう)

• 脳梗塞(のうこうそく)

 

LDLそのものは、痛くもかゆくもありません。

だからこそ、自覚症状がないうちにコツコツ下げておくことが、将来の自分を守ることにつながります。

 

 

 

「スタチン」ってどんなお薬?

コレステロールを下げるお薬にはいくつか種類がありますが、その中心となるのがスタチンです。

 

スタチンは、肝臓(かんぞう)でコレステロールが作られる働きを抑えるお薬です。

長年たくさんの患者さんに使われてきた、効果も安全性も十分に確かめられているお薬です。

 

そして、このスタチンの中に、効き目の度合いによって2つのグループがあります。

• スタンダードスタチン(標準的な効き目)

• ストロングスタチン(より強くLDLを下げる)

 

「ストロング(強い)」という名前がつくと、なんだか身構えてしまいますよね。

ですが、ここでいう"強さ"の意味を知ると、印象が変わると思います。

 

 

「強い」=「怖い」ではありません

ここがいちばん大切なところです。

 

スタチンの「強さ」とは――
「同じ量で、どれだけLDLを下げられるか」という効果の度合いのことです。

 

つまり「強い薬」とは、少ない量でしっかりLDLを下げてくれるお薬、という意味です。

決して「副作用が強い」「体に負担が大きい」という意味ではありません。

 

むしろ、強いお薬を少量使うことで、十分な効果を出しながら体への負担を抑える――そんな使い方もできるのです。

「強い薬と言われて不安だった」という方は、どうかご安心ください。

 

 

どのくらい下げるかは、人によって違います

では、「強い薬」と「標準的な薬」、どちらを選ぶのか。

これは、その方の"目標とするLDLの値"から逆算して決めていきます。

 

そして、この目標値は、人によって大きく違います。

たとえば――

• 健診で少し高めを指摘されただけの方

• 糖尿病をお持ちの方

• すでに心筋梗塞や狭心症を経験された方

同じ「コレステロールが高い」でも、この方々の目標値は同じではありません。

 

動脈硬化のリスクが高い方ほど、LDLをより低い値までしっかり下げることが望ましいとされています。

 

だからこそ、リスクの高い方には、より下げる力のあるストロングスタチンが選ばれることが多くなります。

 

「あの人は弱い薬なのに、自分は強い薬」――それは、お一人おひとりに合わせて目標を立てているからなのです。

 

スタチン以外のお薬もあります

コレステロールのお薬は、スタチンだけではありません。

 

スタチンだけでは目標に届かないときや、スタチンが体質に合わないときには、別のお薬を組み合わせることもあります。

 

• 腸からのコレステロール吸収を抑えるタイプ

• 中性脂肪(ちゅうせいしぼう)を下げるタイプ

• 注射で強力に下げるタイプ

 

「どれが一番いいか」ではなく、「その方の数値・体質・生活に何が合うか」で選んでいきます。

お薬の種類が違うのは、それぞれ得意な役割が違うからなのですね。

 

お薬と合わせて、大切にしたいこと

お薬はとても頼りになりますが、それだけに頼りきりにならないことも大切です。

 

毎日の積み重ねが、お薬の効果をしっかり支えてくれます。

• 脂っこい食事、食べ過ぎに気をつける

• 青魚や野菜、食物繊維を意識してとる

• 無理のない範囲で体を動かす

• 禁煙を心がける

そして何より――自己判断でお薬をやめないことです。

 

「数値が良くなったから」と勝手にやめてしまうと、また元に戻ってしまうことが少なくありません。

やめどき・減らしどきは、必ず一緒に相談しながら決めていきましょう。

 

茅ヶ崎ファミリークリニックからのお願い

1. 「強い薬」と聞いても、まず安心してください
強さとは効き目の度合いのこと。あなたに合った量で、安全に使えるよう調整します。

2. お薬は自己判断でやめないでください
数値が落ち着いていても、お薬が支えてくれている場合があります。気になるときはご相談ください。

3. 健診結果を持って、お気軽にご相談ください
LDLを指摘された方、お薬のことで不安のある方、何でも遠慮なくお話しください。

 

まとめ

コレステロールのお薬、スタチンの「強さ」について――

• 強さ=「少ない量でどれだけLDLを下げられるか」という効果の度合い

• 「強い薬=怖い薬・副作用が強い薬」ではない

• どのくらい下げるかは、その方のリスクや目標値によって変わる

• お薬と一緒に、食事・運動・継続が大切

 

「強い薬を出されて不安」――その気持ちは、とてもよく分かります。

ですが、その一錠には「あなたの血管を、将来の病気から守りたい」という意味が込められています。

 

お薬の強さや種類について、少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

あなたに合った一錠を、一緒に考えていきます。

 

0歳から150歳まで、予約なしでもみんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックです。お気軽にどうぞ。

 

令和 8年 6月 25日

茅ヶ崎ファミリークリニック

 副院長 酒井 和也

 

茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
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