こんにちは!
茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、副院長の酒井です!
「先生、運動した方がいいのは分かってるんですけど――結局、ウォーキングと筋トレ、どっちをやればいいんですか?」
日々クリニックで患者さんと向き合っていると、健診の結果をお持ちになった方から、こうしたご質問を本当によくいただきます。
テレビや雑誌では「やっぱり有酸素運動」と言われたり、かと思えば「いやいや、これからは筋トレの時代」と言われたり。情報がたくさんありすぎて、かえって迷ってしまいますよね。
今回は、「痩せたいなら有酸素運動? 健康になりたいなら筋トレ?」という疑問について、目的別の運動の選び方を分かりやすくお話しします。

そもそも、有酸素運動と筋トレは「役割が違う」
どちらが良いかを考える前に、まず知っていただきたいことがあります。
それは――この2つは、そもそも体に与える働きが違う、ということです。
ざっくり言うと、こんなイメージです。
• 有酸素運動:ウォーキング、ジョギング、水泳、自転車など。"続けて行う"運動で、脂肪を燃やし、心臓と肺を鍛える
• 筋力トレーニング(筋トレ):スクワット、腕立て、ダンベルなど。"力を出す"運動で、筋肉を維持・増やし、体を支える土台を作る
つまり、「どちらが優れているか」ではなく、「何のためにやるか」で選ぶものなのです。
車にたとえるなら、有酸素運動は"燃費を良くする"、筋トレは"車体そのものを丈夫にする"――そんな関係です。
「痩せたい」方へ ―有酸素運動でできること
体重を落としたい、お腹まわりが気になる。そんな方にまず取り組んでいただきたいのが有酸素運動です。
有酸素運動には、こんな働きが期待できます。
• 体の脂肪をエネルギーとして燃やす
• 血糖値や血圧、コレステロールの改善を助ける
• 心臓や肺の機能を高め、疲れにくい体をつくる
特に糖尿病や脂質異常症が気になる方にとって、有酸素運動は薬と並ぶ大切な「治療の一部」と言ってもよいものです。
ただし、ひとつだけ覚えておいてください。
有酸素運動だけを頑張って体重を落とすと、脂肪と一緒に"筋肉"まで減ってしまうことがあります。筋肉が減ると、かえって痩せにくく、リバウンドしやすい体になってしまうのです。
だからこそ――「痩せたい方」にも、後でお話しする筋トレが効いてきます。
「健康になりたい・元気で長生きしたい」方へ ―筋トレでできること
一方で、筋トレと聞くと「ムキムキになりたいわけじゃないし」と感じる方も多いかもしれません。
ですが、筋トレの本当の価値は、見た目のためだけではないのです。
筋肉には、こんな大切な役割があります。
• 基礎代謝を保ち、太りにくい体をつくる
• 食後の血糖値の上昇をおだやかにする
• 骨や関節を支え、転倒・骨折を防ぐ
• 立つ・歩く・座るといった、毎日の動作を支える
特に大切なのが、年齢を重ねた方の「フレイル(虚弱)」の予防です。
筋肉は、何もしないと40代以降、年々少しずつ減っていきます。これが進むと、転びやすくなったり、外出がおっくうになったりと、生活の質そのものに関わってきます。
「健康で、自分の足で長く歩ける毎日」を目指すなら、筋トレは欠かせない――私はそう考えています。
結論:「どちらか」ではなく「両方」。でも順番があります
ここまで読んでいただいて、もうお気づきかもしれません。
答えは――「どちらか一方」ではなく、「両方を組み合わせる」のが理想です。
有酸素運動で脂肪を燃やし、筋トレで体の土台を守る。この2つがそろってはじめて、"痩せて、しかも元気な体"が手に入ります。
もし運動の順番に迷ったら、ひとつの目安として――
• 同じ日にやるなら、先に筋トレ → そのあと有酸素運動
• 別の日に分けるなら、週2回の筋トレ+できる範囲での有酸素運動
先に筋トレをしておくと、そのあとの有酸素運動で脂肪が燃えやすくなる、と言われています。
とはいえ、いちばん大切なのは"順番"よりも"続けること"です。完璧を目指して三日坊主になるより、ゆるくても続けられる形を見つけることのほうが、ずっと体に効きます。
まずは何から始めればいい?
「両方が大事なのは分かったけれど、何からやれば……」という方へ。
難しく考える必要はありません。今日からできる、小さな一歩で十分です。
• 有酸素運動:1日10分、いつもより少し早足で歩いてみる
• 筋トレ:椅子から立ったり座ったりを、ゆっくり10回(スクワットの代わりになります)
• 慣れてきたら、少しずつ時間や回数を増やす
ジムに通う必要も、特別な道具も要りません。茅ヶ崎の海沿いを少し歩くだけでも、立派な有酸素運動です。
決して、最初から頑張りすぎないでください。「ちょっと物足りないかな」くらいが、長く続けるコツです。
こんな方は、運動を始める前に一度ご相談を
運動は体に良いものですが、人によっては始める前に確認しておきたいこともあります。
次のような方は、無理に自己流で始めず、一度ご相談ください。
• 糖尿病や高血圧で治療中の方
• 心臓や腎臓に持病のある方
• 膝や腰に痛みがある方
• しばらく運動から離れていて、体力に不安がある方
その方の体の状態に合わせて、「どのくらいの強さで」「どんな運動を」始めればよいか、一緒に考えます。安全に続けられることが何より大切ですから。
まとめ
「痩せたいなら有酸素? 健康なら筋トレ?」――その答えは、こうです。
• 有酸素運動は"脂肪を燃やし、心肺を鍛える"
• 筋トレは"筋肉を守り、体の土台と将来の元気をつくる"
• だから、目的がどちらでも「両方を組み合わせる」のが理想
• そして何より、ゆるくても"続けること"がいちばん効く
運動は、年齢だからと諦めるものではありません。何歳からでも、体は応えてくれます。
茅ヶ崎ファミリークリニックでは、健診結果の見方から、その方に合った運動の始め方まで、生活習慣病の管理を一緒に考えています。「何から始めればいいか分からない」という方こそ、どうぞお気軽にご相談ください。
0歳から150歳まで、予約なしでもみんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックです。お気軽にどうぞ。
令和 8年 6月 29日
茅ヶ崎ファミリークリニック
副院長 酒井 和也
茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
https://chiga-fami.clinic/