茅ヶ崎ファミリークリニック日記

茅ヶ崎てっぽう道の町医者の思うこと。

「最近疲れやすい」を放っておかないで——フレイル予防のすすめ

こんにちは!

茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、副院長の酒井です!

 

「最近、なんだか疲れやすくなった」

「歩くのが前よりゆっくりになった気がする」

「食が細くなって、体重が少し減ってきた」

 

ご本人、あるいはご家族について、こんなふうに感じることはありませんか。

年齢を重ねれば、多少の衰えは当たり前――そう思って見過ごしてしまいがちです。ですが、その「なんとなくの疲れやすさ」は、フレイル(虚弱)のはじまりのサインかもしれません。

 

今回は、この「フレイル」について、そしてどうやって予防していくのかを、分かりやすくお話しします。

 



 

フレイルとは?――「元気」と「要介護」の間にある状態

フレイルとは、健康な状態と、介護が必要な状態の"中間"を指す言葉です。

心身の活力が少しずつ低下して、疲れやすくなったり、筋力が落ちたりしていく状態を言います。

 

大切なのは、フレイルは「もう戻れない衰え」ではない、ということです。

適切に対策をすれば、また元気な状態に戻っていける――ここがフレイルの一番のポイントです。だからこそ、早めに気づいて手を打つことに、大きな意味があります。

 

 

 

こんなサインは要注意!フレイルの簡単チェック

次のような変化に、心当たりはないでしょうか。

• ここ半年で体重が2〜3kg以上、意図せず減った

• 以前より疲れやすく、何をするのも億劫に感じる

• 歩く速さが遅くなった(横断歩道を青信号で渡りきれない)

• ペットボトルのふたが開けにくいなど、握る力が弱くなった

• 外出の回数が減り、人と会う機会が少なくなった

 

3つ以上あてはまる方は、フレイルが進みはじめているかもしれません。

 

ただ、これはあくまで気づくための目安です。当てはまったからといって、決して落ち込む必要はありません。気づけたこと自体が、予防への第一歩です。

 

 

放っておくと、どうなるの?

フレイルが心配なのは、放置すると"負のスパイラル"に入りやすいことです。

 

食が細くなる → 栄養が足りず筋肉が落ちる → 動くのがつらくなる → さらに動かなくなる → もっと食欲が落ちる。

 

こうして少しずつ体力が削られていくと、ちょっとした転倒で骨折したり、風邪をこじらせて寝込んだりと、要介護のきっかけになってしまうことがあります。

だからこそ、スパイラルに入る前の「疲れやすいな」という段階で、ブレーキをかけることが大切なのです。

 

 

フレイル予防の3本柱

では、具体的に何をすればよいのか。フレイル予防は、大きく3つの柱で考えると分かりやすいです。

 

1. 栄養――しっかり食べる、特にたんぱく質
筋肉を保つには、肉・魚・卵・大豆・乳製品などのたんぱく質が欠かせません。「あっさりしたものばかり」になっていないか、一度食卓を見直してみてください。1日3食、主食・主菜・副菜をそろえることが基本です。歯や飲み込みの調子も、食べる量に直結します。

 

2. 運動――少しでも体を動かす習慣を
特別な運動でなくて構いません。1日10分でも長く歩く、椅子から立ち上がる動作を繰り返す、といった「ちょっと多め」を意識するだけでも違います。特に、太ももやお尻の大きな筋肉を使う運動がおすすめです。

 

3. 社会参加――人とつながる、外に出る
意外と見落とされがちですが、これがとても大切です。人と会って話す、趣味の集まりに出る、買い物に行く――こうした外とのつながりが、心と体の元気を保ちます。閉じこもりは、フレイルを進める大きな要因です。

 

この3つは、どれか1つではなく、支え合っています。バランスよく続けていくことが、遠回りのようで一番の近道です。

 

 

お口の元気も、フレイル予防の入り口です

最近では、お口まわりの機能低下――「オーラルフレイル」も注目されています。

• 食事中によくむせるようになった

• 硬いものが噛みにくくなった

• 滑舌が悪くなった、飲み込みにくいと感じる

こうした小さな変化は、やがて食べる量の低下や誤嚥(ごえん)につながることがあります。

 

当院では、飲み込む力(嚥下・えんげ)や栄養の相談にも力を入れています。「食べること」を最後まで支えることは、私たちが大切にしているテーマのひとつです。気になる方は、遠慮なくご相談ください。

 

茅ヶ崎ファミリークリニックからのお願い

1. 「年のせい」で片づけないでください
疲れやすさや体重減少の裏に、貧血や甲状腺の病気、糖尿病など、治療できる原因が隠れていることもあります。まずは一度、体の状態を確認することが大切です。

 

2. ご本人だけでなく、ご家族も一緒に
フレイルは、ご本人が気づきにくいこともあります。ご家族から見た「最近ちょっと元気がないな」という気づきが、とても役に立ちます。心配なことがあれば、ご一緒にお越しください。

 

3. 通うのが難しい方には訪問診療も
体力が落ちて外出が難しい方のために、当院ではご自宅へうかがう訪問診療も行っています。「通院がつらくなってきた」という段階も、どうぞお気軽にご相談ください。

 

まとめ

• フレイルは「元気」と「要介護」の中間の状態で、対策すれば元に戻れる

• 疲れやすさ・体重減少・歩く速さの低下は、大切なサイン

• 予防の柱は「栄養」「運動」「社会参加」の3つ

• お口の元気(オーラルフレイル)も見逃さないで

• 「年のせい」の裏に、治せる病気が隠れていることもある

 

「最近疲れやすいな」――その小さなサインに気づいたときが、始めどきです。決して手遅れということはありません。一緒に、これからも元気に過ごせる毎日を考えていきましょう。

少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

 

0歳から150歳まで、予約なしでもみんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックです。お気軽にどうぞ。

 

令和 8年 7月 2日

茅ヶ崎ファミリークリニック

 副院長 酒井 和也

 

茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
https://chiga-fami.clinic/