茅ヶ崎ファミリークリニック日記

茅ヶ崎てっぽう道の町医者の思うこと。

映画好きの院長が語る好きな映画ランキング① 100~91位:茅ヶ崎FC

 

こんにちは。茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、院長 石井です。

 

突然ですが、茅ヶ崎ファミリークリニックのブログ、今回からは映画談義も始めたいと思います。

 

といいうますのも私、院長石井、かなりの映画好きなのでございます。

 

なんでかと言えばはっきりとした理由はないのですが、小学生の頃、テレビを観れるのは週に2回まで、計1時間(ただしNHKはのぞく)とかなりハードコアな視聴制限を父親にかけられていたことが強く影響していると思います。とにかく映画なんてものを観れるのは贅沢の極みでした。

 

そのためか、まずは古い映画に抵抗がないというか、映像が白黒であったり、多少ガシャガシャしていても、音声が聞き取りずらくても、映像と音声に触れることは貴重というか、貪欲に求めて行くというか、ありがたいと思うので一生懸命に見る癖がついているのだと思います。

 

また、育った時代がまさにETやバックトゥザ・フューチャーを映画館で観たり、正月に寅さんを家族で映画館に見にいったり、娯楽イコール映画館だった時代というのもあります。

 

そして、若い頃にカリフォルニアのハリウッド近くに生活していたのも原因しています。土地柄もあり、とにかくアメリカは映画好きが多いですよね。天気とスポーツの次に映画の話をしているんじゃないでしょうかね?

 

アメリカ時代は友人と酒を飲むとすぐに映画の話になるなんてことが多かったです。図書館で映画DVDを無料で借りてよく観ていました。それに加えて、マニアックなビデオレンタルが近所にあり、世界中の映画が安価で借りれました。日本映画もたくさん英語字幕で観ていました。

 

それでは、そんな映画大好き、茅ヶ崎ファミリークリニック院長の独断と偏見で選ぶ映画を100位からご紹介したいと思います。

 

100 ブレイブハート

  13世紀のスコットランド🏴󠁧󠁢󠁳󠁣󠁴󠁿、イングランド🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿の侵略を受けて家族を皆殺しにされたメルギブソンがその知らせを受けて、祖国に戻り、愛国心のもとに彼のカリスマに皆が集まり、イングランドを相手に戦う話です。メルギブソンの最後の叫び、『FREEDOM!!』と叫びながら殺されていく姿の格好良さは異常です。これは何度物真似をしたことか。皆さんもこれを見てFREEDOMと叫んで泣いてみてください。スッキリしますよ。

 

 

99 ボーイズライフ

  1950年代のアメリカオレゴン州、本当に閉塞的な田舎町に越してきたディカプリオ少年と美人シングルマザーの母、やがて、母は一見紳士的なロバートデニーロと恋をして、再婚します。新婚初夜からデニーロは急変し、ディカプリと母に暴力をふるい始めます。この映画、デビューまもないデカプリオの水々しい子役時代の演技も素晴らしいですが、デニーロのサイコパスっぷりの怖さも見ものです。どんどんデカプリオ少年に感情移入してしまってラストでみなさん泣きます。いい映画ですよ。ぜひ二人の演技を楽しんでください。

 

98 ブロンクス物語/愛につつまれた街

  1960年代のニューヨーク🗽サウスブロンクス、実直で真面目だけが取り柄のバスの運転手(ロバートデニーロ)とその息子のカレンツォ。反抗期のカレンツォは地域で派手に振る舞うマフィアに憧れ、いっぽうで地味に働く父を蔑んでいる。ある事件をきっかけに、マフィアに取り込まれ、人生を大きく踏み外しそうになっていくカレンツォ少年を父親が助けに行く、父親の無償の愛、そんな話です。

他の映画では散々マフィア役で派手に振る舞っていたデニーロがこの映画では真面目なイタリア系移民の市井的なバス運転手の父親を好演しています。そして、本作品はデニーロが映画初監督をつとめ、ハリウッドではなく、地元のニューヨークですべて撮影したことから、デニーロの地元愛も話題になりました。晴れの多いハリウッドではないので、天候不良の雨のシーンも多々あり、陰鬱なニューヨークの曇り空など、映画としてのリアリティが増している気がします。

 

 

97 ディア・ハンター

 また、デニーロ映画です。ペンシルベニアの製鉄所で勤務する若者たち。やがて戦争が訪れ、ベトナムの戦地で彼らは再開し、その再会を喜んでいるうちに、ベトナム兵に捕虜として囚われる話です。そして、囚われた彼らは、ベトナム兵に脅されるままに仲間同士でロシアンルーレットを強要されるのですが、そのシーンの緊迫感が半端ないです。フィクションと分かっていても、見るたびにに手汗が半端なくなりますし。そもそも、ロシアンルーレットを強要されるなんてシチュエーション、怖すぎませんか。

 

人はこんな窮地に追い込まれたら何を考えるんだろう。猟師に追い込まれた鹿は最後に何を考えるのだろうか。戦争という大きな動き、時代に翻弄される若者の人生とは、そんなことをひたすら考えさせられます。

 

 

96 たどんとちくわ

  椎名誠原作、市川準監督の映画です。2篇の独立した話、極めてシュールでくだらない話から出来ています。あらすじ自体は馬鹿馬鹿しくて説明するのもはばかれるような内容なのですが、真田広之、役所広司が熱演しているので魅入ってしまいます。当たり前ですが、映画は表現芸術なのだと再確認出来る不思議な映画です。

 

95 レインメーカー

 まだ若いマットデーモンが新人弁護士として、低所得者を狙った詐欺商法で富を築くアメリカの悪徳保険会社という巨悪に挑む法廷ドラマです。巨大組織を相手に1人で戦うヒーロー、アメリカ人はこう言う話が大好きですよね。ゴリアテとダビデの聖書のストーリーを幼い頃から聞いているからでしょうか。かくいう私も観ていて爽快な気分になれるのは、勧善懲悪の方程式、日本にも水戸黄門があるからでしょうか。

 

94 フルメタルジャケット

 反戦をテーマにスタンレーキューブリック監督があえて戦争をコメディとして扱っています。その結果として、非常に複雑な笑いが生まれています。嫌〜な面白さで泣きたくなるような笑い、そんなシュールさの溢れる作品、これもまた映画を作るうえですべて計算されているのがほんとに凄いなあと思います。この映画のスタッフもどんな作品が出来るか、最後まで分からず関わっているのではないでしょうか。キューブリックという天才に振り回されるのは、どんな気分でしょうか、と思います。

 

93 ミッドナイトスワン

 草彅剛が新宿のニューハーフのショーガール役で出てきます。性転換手術に失敗し、視力を失い、命の危険もある彼女。そんな不幸の中で出会った、親に育児放棄された親戚の女の子に対し、少しずつ母性が出て、母親がわりとなっていく姿が泣けます。草彅剛の力の入って居ない自然な演技はすごいと思います。人生って、人の幸せとは、こんなことを考えさせられる映画です。

 

92 ダンスウィズウルブズ

 俳優ケビンコスナーの初監督作品でその年のオスカーを総なめにした本作です。4時間の超大作ですが、大袈裟な演出などなく、ドキュメンタリーの様に淡々と話が進むので、あっという間にエンディングまで観てしまいます。南北戦争で北軍を勝利に導いた英雄、ダンパー中尉(コスナー)は、次の赴任地を自由に選ぶ権利を与えられます。そんな彼が選んだ地は、まだまだ未開で、住みにくいと思われたダコタ砂漠でした。そこで彼は原住民と交流を交わしていくのです。史実と符合するのかとは別として、アメリカの白人にとって、このような英雄と原住民の間に人間らしい交流があったと思えることが、実は最大の癒しであり、勇気付けられることなのだと思いますし、このテーマを監督作品の一作目に選ぶあたり、ケビンコスナーのセンスの良さを感じる作品です。

 

91 どですかでん

  日本映画界が誇る巨匠、黒澤明のカラー映画としては初の作品です。黒澤明監督は、映写機の光でフィルムが焼けて色が微妙に変わってしまうのが嫌だいう理由で、白黒からのカラー映画の導入にはかなり慎重であったと言われています。そんな黒澤明が満を持して作ったカラー映画はどんな作品になるだろうと思って、七人の侍なみのアクション映画を期待して当時この作品を映画館に観に行ったファンたちは、きっと意表を突かれて不思議な顔をして帰宅したことと思います。あの黒澤明が色付きで初めて表現したかった世界観は、なんと、ゴミの散乱する戦後のスラム街に、貧しいながらも楽しく、そしてつつましーく生きる家族のなんてことのない物語りでした。同じく日本映画の巨匠、小津安二郎が描くような、何もおこらない、ひたむきで、つつましい家族の話です。「どですかでん」とは、主人公の発達障害のある青年が電車遊びをするときの掛け声です。この作品をみても、やはり映画は表現芸術なのだなあと再確認し、なんだか知らない世界の住人の1人になった気分で、そこに知らぬ間に感情移入してしまうのです。感情移入さえさせてしまえば、どのような表面上の顔であっても、映画はその存在感を持ち続けるのです。そのいみで、本当にいい映画です。

 

 

それでは今回はこの辺で。

 

 0歳から150歳まで、予約なしでもみんなが笑顔になる、茅ヶ崎ファミリークリニックをどうぞよろしくお願いいたします。

 

令和6年5月22日

茅ヶ崎ファミリークリニック

 院長 石井 尚

 

茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
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