茅ヶ崎ファミリークリニック日記

茅ヶ崎てっぽう道の町医者の思うこと。

感染症解説:突発性発疹の特徴:茅ヶ崎ファミリークリニックからの提言です。

こんにちは。茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、院長です。

 

小児に多い感染症解説、今日は9日目、突発性発疹です。

 

突発性発疹(とっぱつせいはっしん)、または「突発疹」とも呼ばれる病気は、主に生後6ヶ月から2歳くらいに見られる感染症です。この病気は無症状の大人の唾液から子供へ、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)または7型(HHV-7)によって引き起こされることが多いです。一般的には比較的軽症で、特に健康な子どもたちにおいては重大な合併症を引き起こすことはまれです。

症状

突発性発疹の主な症状は、名前の通り、突然の発疹が特徴です。しかし、発疹が現れる前に、以下のような症状が見られることがあります:

  • 高熱(38度以上)が3〜5日間続く
  • 発熱が急に下がった後、主に胴体に淡いピンク色の発疹が現れる
  • 他にも食欲不振、咽頭痛、下痢などの症状も伴うことがある

診断

突発性発疹の診断は、典型的な臨床症状に基づいて行われます。特に、高熱が急に下がった直後に発疹が現れるという経過は、この病気の重要な診断ポイントです。ウイルスの特定は一般的には必要ありませんが、場合によっては血液検査でウイルスDNAの検出を試みることもあります。永山斑(ながやまはん:発症初期にのどに認められる小さな赤い隆起)を見つけることにより、発疹が出る前の発熱で予測できることもありますが、熱の後に発疹が出ることで診断となります。​発熱だけでは「突発性発疹症」と確定診断することはまずできません。

 

 

また、特に有効な迅速検査もありませんので、あくまでも病気の経過から診断することになります。

 

治療

突発性発疹自体に対する特異的な治療法は存在しません。治療は主に対症療法で、高熱に対しては解熱剤の使用、発疹やかゆみに対しては外用薬を使用します。大切なのは、十分な休息と水分補給を心がけることです。また、突発性発疹の患児の10%が熱性痙攣を引き起こすことも知られており、これらの対症療法も重要です。痙攣が5分以上続く場合は、速やかに医療機関を受診してください。

予防

特定の予防法はありませんが、感染拡大を防ぐために、発症した子どもは発熱期間中は学校や保育園を休むことが推奨されます。また、手洗いなどの基本的な衛生習慣を守ることも重要です。

突発性発疹は一般的には自己限定的な病気で、特別な治療を必要とすることなく自然に回復します。しかし、まれに重症化するケースもあるため、高熱が続くなどの症状が見られる場合は、医療機関を受診することが重要です。

 

 それでは今日はこの辺まで。これら症状にピンとくる方、当院にてお気軽にご相談下さい。予約なしでも結構です。発熱ある場合は、受付にお申し出下さい。

 

 

 

令和6年3月27日

茅ヶ崎ファミリークリニック

 院長 石井 尚

 

茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
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