茅ヶ崎ファミリークリニック日記

茅ヶ崎てっぽう道の町医者の思うこと。

おたふく風邪とは?茅ヶ崎ファミリークリニックの提言


こんにちは。
茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、院長です。

 

クリニックブログを開設してからもう1か月になります。

せっかくなので、医療的なコンテンツを多めにしていきたいと思いまして。

麻疹(はしか)の流行の兆しがある今だからこそ、主に小児科で受診の多いその他の感染性疾患を取り上げたいと思います。

 

まずは、おたふく風邪について取り上げてみようと思います。決して、SEO対策だなんて、そんな不純な気持ちではなく、純粋に医療的な見地でこの疾患を知っていただこうと思うからです!笑



 

おたふく風邪(おたふくかぜ)、別名・流行性耳下腺炎は、ムンプスウイルスによって引き起こされる感染症です。主に子供に多い病気で、特徴的な症状は耳の下にある唾液腺の一つ、耳下腺の腫れと痛みです。これが原因で、顔の両側または一方が腫れあがることがあります。

 

おたふく風邪の感染は主に飛沫感染や直接接触によって広がります。感染後、発症までの潜伏期間は約16~18日間とされていますが、この期間は個人差があると言っていいでしょう。感染力は非常に高く、特に発症前から発症後5日間ほどは他人への感染リスクがあります。

 

まず、小児におけるおたふく風邪の症状は、成人と同様ですが、特に次のような症状が現れます。

 

        耳下腺の腫れと痛み:これがおたふく風邪の最も典型的な症状で、片側または両側の耳の下にある唾液腺が腫れ、触ると痛みを感じます。腫れは感染後約3~7日で最大になり、1~2週間で徐々に引いていきます。
        発熱:発症初期には、38度前後の軽い発熱が見られることがあります。
        頭痛:子どもは頭痛を訴えることがあります。
        食欲不振:耳下腺の腫れによる痛みや不快感から、食べ物を飲み込むのが難しくなり、食欲が落ちることがあります。
        筋肉痛:全身のだるさや筋肉痛を感じることもあります。
        倦怠感:子供がいつもより疲れやすくなったり、活動量が減ったりすることがあります。
        口の中の痛み:稀に、唾液腺の腫れが口の中に影響を及ぼし、食事や飲み物を摂る際に痛みを感じることがあります。


これらの症状は個人差があり、特に小さな子どもでは明確な症状が見られないこともあります。また、感染しても症状が出ない無症候性のケースもあります。

 

一方で、重症化すると、脳炎や聴覚障害などの合併症を引き起こすリスクがあるため、症状が現れたら医師の診察を受けることが重要です。

 

 これは有名な話ですが、大人になってからおたふく風邪に感染すると、子供の時に比べて重症化するリスクが高まります。特に男性では不妊の原因となることがある睾丸炎を併発することがあります。また、女性では卵巣炎を引き起こすことがあり、希に聴力を失う合併症が生じることもあります。

 

 予防策としては、ムンプスウイルスを含む予防接種(MMRワクチン)が効果的です。このワクチンは麻疹(はしか)、ムンプス(おたふくかぜ)、風疹の三種類のウイルスに対する免疫を提供します。多くの国では、子供の頃に2回接種することが推奨されています。

 

 治療については、特効薬はなく、基本的には対症療法(痛みや熱を和らげる治療)が中心となります。十分な休息を取り、体液を補うことが大切です。症状がひどい場合や合併症が心配される場合は、医師の診察を受けることが重要です。

 

 これら症状にピンとくる方、年齢に関係なく、当院にてご相談下さい。予約なくても結構です、発熱ある場合は、受付にお申し出下さい。

 

 

 

令和6年3月19日

茅ヶ崎ファミリークリニック

 院長 石井 尚

 

茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
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