今回は糖尿病の病型の中でも、「1型糖尿病」と「2型糖尿病」について、少し詳しく、でもできるだけ分かりやすくご説明いたします。
1型糖尿病とは
特徴
1型糖尿病は、インスリンが全く(またはほとんど)作られなくなってしまうタイプの糖尿病です。
•発症は子どもから若年成人に多いですが、最近では大人になってから発症する「SPIDDM(緩徐進行1型糖尿病)」もあります。
•発症が急激で、喉の渇き、頻尿、急激な体重減少、倦怠感などが突然あらわれることが多いです。
原因
•主に自己免疫反応が原因とされています。
•自分の免疫が、誤って膵臓のインスリンを作る細胞(β細胞)を攻撃して破壊してしまうのです。
•遺伝的な素因に加え、ウイルス感染などの環境因子が関与すると考えられています。
治療
•体内でインスリンが作れないため、生涯にわたってインスリン注射が必要になります。
•食事療法や血糖自己測定(SMBG)も非常に大切です。
•最近ではインスリンポンプや持続血糖モニター(CGM)の利用も進んでおり、生活の質(QOL)を保ちつつ血糖管理することが可能になっています。
2型糖尿病とは
特徴
2型糖尿病は、インスリンは出ているが、効きが悪くなっている(インスリン抵抗性)状態です。
•日本では糖尿病の約90〜95%がこのタイプ。
•多くは中高年以降に発症しますが、最近では食生活の変化や運動不足により、若い方や子どもにも増加しています。
原因
•生活習慣の乱れ(過食・運動不足)
•肥満(特に内臓脂肪型)
•遺伝的な体質(家族歴)
•長年にわたるインスリン分泌の疲弊 など
治療
•生活習慣の改善が基本です。
•食事療法:バランスの良い食事、摂取カロリーの調整、GI値を意識した内容など。
•運動療法:ウォーキングや軽い筋トレなど、継続できるものが効果的。
•必要に応じて内服薬やインスリン治療も併用されます。
•初期段階では症状が乏しいため、健康診断での早期発見が重要です。
比較項目 |
1型糖尿病 |
2型糖尿病 |
主な原因 |
自己免疫 |
生活習慣・遺伝 |
年齢層 |
子ども~若年成人(最近は中高年にも) |
中高年(若年化も) |
インスリン分泌 |
ほとんどゼロ |
分泌されるが効きにくい |
発症の仕方 |
急激 |
徐々に進行、無症状も多い |
治療の基本 |
インスリン注射が必須 |
生活習慣の改善+薬 |
予防の可能性 |
難しい(予防法は未確立) |
予防可能(生活習慣の見直し) |
まとめ
糖尿病はどちらのタイプも、「一生付き合う病気」ではありますが、「一生我慢の病気」ではありません。
特に近年は、治療の選択肢も増え、日常生活を無理なく送ることができるようになってきました。大切なのは、自分の体をよく知り、正しい知識を持って、前向きに向き合うことです。
茅ヶ崎ファミリークリニックでは、糖尿病の早期診断・治療はもちろん、各専門職と連携した生活指導や継続的サポートも行っております。
気になる症状がある方、健診で血糖値が高めと言われた方は、当院までお気軽にご相談ください。
0歳から150歳まで、
予約なしでもみんなが笑顔になる、
茅ヶ崎ファミリークリニックです。
お、お気軽にどうぞ!!汗
令和7年5月15日
茅ヶ崎ファミリークリニック
院長 石井 尚
茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
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