茅ヶ崎ファミリークリニック日記

茅ヶ崎てっぽう道の町医者の思うこと。

腸内細菌と体調の関係、入手困難だったアレについて茅ヶ崎で考える。

こんにちは。茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、院長です。

 

今日は、腸内細菌と体調の関係について。

 

2022年にヤクルト1000が登場し、トレンド大賞を獲得してからもう2年もたっています。ようやく、スーパーやコンビニの店頭でも個数制限なく手にすることが出来るようになってきたのではないでしょうか。

 

一時はすごかったですね。スーパーでも夕方に行くとヤクルト1000の棚は必ず空になっており、ほろ苦い気持ちになりながらピルクル400を手にしてレジに並ぶことが5回くらいありました。

 

でも乳酸菌の数がヤクルト1000が1千億なのに対して、ピルクル400は400憶もあるので、理論上はピルクル400を三本飲んでいれば、ヤクルト1000に乳酸菌の数だけでは勝てていたのかもしれませんね。

 

ちなみにヤクルト1000ですが、効果を調べる試験では、「進級試験を控えた医学部4年生」94名を2群に分けて、8週間これを飲ませたほうと、飲ませなかったほうで睡眠の質や、ストレスホルモンであるコルチゾール血中濃度を調べ、ヤクルト1000を飲んでいたグループで睡眠の質の向上とコルチゾールの低下という効果が確認できたそうです。

 

僕自身の経験では、進級試験を控えた医学部の4~5年生の頃のストレスと睡眠不足は確かに非常に大きな問題であった記憶があるので、ヤクルト1000の効果を示す良い対象郡の試験のような気がしてしまいます。でも、これ、被験者数があまりにも少なすぎますよね~。だからというか、ヤクルト1000はあくまでも特定保健用食品ではなく、消費者庁の審査の要らない機能性表示食品の扱いだそうです。

 

ヤクルトについて熱く語ってしまいまして、腸内細菌と体調の関係について詳しくはまた今度話したいと思いますが、乳酸菌飲料以外に腸内細菌が整いそうなポイントを触れておこうと思います。これまた医者らしくなく、端的で少々下品なアドバイスをすると、

 

「オナラのにおいが消えそうなことをすればいい。」です!

 

    具体的に言えば、まずは、バランスの取れた食事。健康的な食事は腸内細菌叢にとって非常に重要です。食物繊維、プロバイオティクス(善玉菌)、プレバイオティクス(善玉菌の餌となる食物繊維)を十分に摂取することをこころがけましょう。野菜、果物、穀物や、ヨーグルトや納豆などの発酵食品を食べるのもとても良いでしょう。

 

    そして、ストレス管理も重要です。 ストレスは腸内環境に影響を与えることがあります。リラックスするために、適切な睡眠、瞑想、深呼吸、ヨガなどのストレス管理技術を取り入れるといいといわれ、さらに、適度な運動は腸内細菌叢にも良い影響を与えます。適度な運動を行うことで腸の動きが活発化し、健康な腸内環境を維持できます。

 

 一方で過度のお酒や抗生剤の内服は腸内細菌を殺してしまうので、注意が必要です。最後に、定期的な健康チェックや医師の診察により、腸内の健康状態を把握し、必要に応じて対策を講じることが重要です。

 当院でも、ヤクルト1000に負けないように、みなさまの日々の体調管理を腸内細菌レベルで考えていきたいと思っております。どうぞお気軽にご相談ください。

 

令和6年2月11日

茅ヶ崎ファミリークリニック

 院長 石井 尚

 

茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
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