茅ヶ崎ファミリークリニック日記

茅ヶ崎てっぽう道の町医者の思うこと。

【腸から血糖値が変わる!?】糖尿病と「便移植」の意外な関係 茅ヶ崎FC

こんにちは!

茅ヶ崎市、てっぽう道の茅ヶ崎ファミリークリニック、院長の石井です!

 

今回はちょっと意外な、でもとても注目されている治療法のお話です。

 

とつぜんですが、皆様、「便移植」ってご存じですか?

 

健康な人の便を病気の人に移植することで、腸内細菌の改善を狙う治療方法です。名前だけ聞くと、ちょっと驚かれるかもしれませんね。でもこの治療、実は最近、糖尿病の新しい治療法としても注目されているんです。


 便移植ってなに?

 

便移植(正式には「糞便微生物移植:(Fecal Microbiota Transplantation: FMT)」)とは、


健康な人の便に含まれる「腸内細菌」を、病気の人の腸に移す治療のことです。

 

えっ、便を移すの!?と思うかもしれませんが、方法はとても衛生的で、実際はカプセルなどで飲む方法もあります。

 

 

もともとは重い腸の病気(難治性の感染症)に使われていましたが、最近では「腸内環境が全身の健康に深く関わっている」ことがわかってきて、糖尿病との関係も注目されています。


 腸と糖尿病、関係あるの?

 

はい、実はとても関係があります!

 

人の腸内には、100兆個以上の細菌がすんでいて、消化や免疫だけでなく、血糖やインスリンの働きにも関係しています。

 

腸内細菌のバランスが崩れると、
・インスリンが効きにくくなる(=インスリン抵抗性)
・慢性的な炎症が起こる


といった問題が起きやすくなり、これが2型糖尿病の原因のひとつになることがわかってきました。

 

 実際に便移植で変化があった人も!

海外や日本での研究では、便移植によって糖尿病患者さんの

 

 血糖値が下がった

    インスリンの効きがよくなった
           お腹の調子も良くなった

 

などの効果が報告されています。

 

特に、消化器の不調や腸内環境が気になる糖尿病患者さんには、腸からのアプローチが新しい可能性として期待されています。

 

便移植=魔法の治療ではないけれど…

 

もちろん、便移植はすべての人に効果があるわけではなく、まだ研究中の段階です。
でも、「腸内環境を整えること」が血糖管理に役立つという考え方は、すでに多くの医療現場で広がっています。

当クリニックでは、腸と全身の健康を大切にした「体質改善型の糖尿病治療」をご提案しています。

 

便移植はまだまだ実用段階にはありませんが、他にも腸内細菌を改善を行う方法はたくさんあります。

 

腸内環境が気になる方、なかなか血糖値が安定しない方も、お気軽にご相談ください。


“腸からはじめる糖尿病ケア”、一緒に考えてみませんか?

気になることがあれば、いつでもご相談くださいね。

 

0歳から150歳まで、

予約なしでもみんなが笑顔になる、

茅ヶ崎ファミリークリニックです。

お気軽にどうぞ。

 

令和7年5月18日

茅ヶ崎ファミリークリニック

 院長 石井 尚

 

茅ヶ崎ファミリークリニック(内科・小児科・皮膚科)
〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南5丁目1−21
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